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NAS 800T 高Ni耐熱鋼素材

特徴

NAS 800Tは高温において優れた強度、耐食性および耐酸化性を持つ高ニッケル耐熱鋼で、高温での組織安定性が高いという特徴を有しております。さらに、高温熱処理による結晶粒径制御とC、Ti、Al含有量のコントロールで高いクリープ強度を得ることができます。

化学成分

                                                            単位 (%)

- C Si Mn P S Ni Cr Cu Al Ti Al+Ti Fe
実績例 0.08 0.3 0.9 0.017 0.001 30.5 20.0 0.04 0.51 0.50 1.01 46.9

適応規格

ASTM B409 / UNS N08800 , UNS N08810 , UNS N08811 

ASME SB409 / UNS N08800 , UNS N08810 , UNS N08811 

SAE AMS 5871

JIS G4902 / NCF800 , 800H

機械的性質


- - 0.2%耐力
(N/mm2
引張強さ
(N/mm2
伸び
(%)
結晶粒径
(G.S.N.)
実績例 熱間圧延材 12mmt 304 566 40.4 3.5
熱間圧延材  2mmt 220 552 48.9 3.5

熱処理

本合金は、オーステナイト系ステンレス鋼と同様にオーステナイト組織を呈し、熱処理もオーステナイト系ステンレス鋼に順じます。通常用いられる熱処理温度は、次の通りです。
        焼鈍          980〜1100℃   急冷
        応力除去焼鈍     780〜870℃    空冷
 使用温度が高く、クリープラプチャー強度が要求される場合には、ASTM B409/ASME SB409にある次の様な熱処理が適用されます。
       固溶化熱処理温度  1150℃以上   急冷
 NAS800Tにおいて、この固溶化熱処理が適用されるのは、2mmtまでです。

高温特性

高温短時間引張強度(熱間圧延板)

温度
(℃)
焼 鈍 固 溶 化 熱 処 理
0.2%耐力
(N/mm2)
引張強さ
(N/mm2)
伸び
(%)
0.2%耐力
(N/mm2)
引張強さ
(N/mm2)
伸び
(%)
30 294 597 44 194 525 52
204 247 532 39 144 450 50
427 229 514 40 125 453 53
538 218 495 39 114 427 51
649 200 372 56 102 383 50
760 156 221 85 106 223 78
816 98 171 91 107 174 96

クリープラプチャー強度(熱間圧延板)

熱処理 試験温度
(℃)
クリープ・ラプチャー強度
(N/mm2)
100hr 1,000hr 10,000hr
焼鈍
980℃
650 214 158 103
704 121 73 38
760 81 43 23
816 56 30 17
固溶化熱処理
1150℃
650 228 169 110
704 162 110 73
760 99 66 45
816 64 42 25

 

    

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